クラスター発生で店名公表の効果、感染拡大率が半減

クラスター発生で店名公表の効果、感染拡大率が半減
クラスター発生で店名公表の効果、感染拡大率が半減
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 新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生した店名の公表をめぐり、福井県は感染「第2波」(7~9月)の状況を検証し感染拡大の防止に効果があったと結論付けた。検証によると、県が店名を公表しなかった春ごろの「第1波」のクラスターでは、1次感染者数を基準に感染者がどれだけ増えたかを示す「感染拡大率」が3倍程度だったのに対し、第2波は1・4倍だった。店名を公表することで感染者の掘り起こしが可能になり、感染が広がるのを抑えることにつながったといい、県では「店名の公表が感染拡大の防止に効果があった」としている。

もし公表しなかったら…

 店名の公表がなかった場合、感染者数は実際より80人増えていた可能性がある-。県の検証結果はこう位置づける。

 検証結果によると、昼間にカラオケをする「カラオケ喫茶」の3店で5人以上の感染者を確認するクラスターが発生するなどした第2波の8月、カラオケを伴う飲食店利用者51人が感染したが、そこから家族らに広がり感染者は計73人に。感染拡大率は1・4倍だった。

 一方、第1波では接客を伴う飲食店やカラオケを伴う飲食店でクラスターが確認され、前者は利用者24人だったのが計80人に、後者は同8人だったのが計24人になった。感染拡大率は3・3倍と3・0倍だった。

 もし第2波の感染拡大率が3倍だったと仮定したら、感染の広がりは51人の3倍で153人。実際の73人と比べて80人多くなっていたというのだ。

素早い検査可能に

 この違いについて、県は第2波では店名を公表したことが大きいとみている。県の新型コロナウイルス感染拡大防止対策チームは「店名公表により利用客から県に相談が寄せられ、その相談から検査して18人の感染者が判明した」と説明する。

 素早く検査を受けることで、発症前や発症間もなくでの感染を把握することができ、他の人に感染させるリスクを軽減できる。感染した可能性がある濃厚接触者についての特定も早めることができる。濃厚接触者は2週間の自宅待機措置となるため、発症したとしても、他の人に感染させる可能性は大きく下がる。

 このため、対策チームは「店名の公表から、相談者に検査を受けさせるなどの素早い対応で、試算上80人の感染者を減らせた」と結論付けた。

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