異彩放つパナソニックの中国シフト 来年6月に社長交代(1/3ページ) - 産経ニュース

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異彩放つパナソニックの中国シフト 来年6月に社長交代

 来年6月の社長交代を11月に発表したパナソニック。通例では交代前の2月ごろに固める社長人事を早めた背景には、同時に打ち出した令和4年4月の持ち株会社制移行がある。多角化した事業を再編し4事業を収益の柱とする一方、不採算事業からは撤退を示唆。退任する津賀一宏社長がかつて高収益を目指すとした電池以外の車載と住宅も主力事業から外れた。地域軸で唯一残した中国の成長性に期待するが、現地メーカーとの競争は激化する。新体制は課題山積での船出になりそうだ。

(山本考志)

事業を「専鋭化」

 「各事業会社に大胆な権限委譲を行い、自主責任経営を徹底することで『専鋭化』を加速する」

 津賀社長は11月17日の経営方針説明会で「専鋭化」の言葉を何度も繰り返した。世界で従業員約26万人、関連会社約530社を持つ同社の多角化した事業領域を絞ることで意思決定を速め、競争力を高める狙いだ。

 今回の再編では、これまで5つの事業軸と2つの地域軸で分けていた社内カンパニー(1つの会社のように運営する独立採算制の事業部門)を8つに分社化した上で、「パナソニックホールディングス」に商号を変える持ち株会社の完全子会社とする。

 再編後の事業会社の中で「高収益な4つの柱」として主力に位置付けたのは、現社名を残す「パナソニック」と、「現場プロセス事業」「デバイス事業」「エナジー事業」だ。

 パナソニックには冷蔵庫などの白物家電や照明、電設資材といった祖業のほか、新型コロナウイルスの感染拡大で関心が高まる空調事業、冷蔵ショーケースで高いシェアを持つ食品流通事業を組み込む。

 エナジー事業は米テスラ向けの電気自動車(EV)用車載電池や乾電池、産業用電池など、分散していた電池関連事業を集約。現場プロセス事業では、企業向け製品やサービスなどに注力し、デバイス事業では電子部品のシェア向上を目指す。