茨城県内インフルエンザ今季わずか2件 新型コロナの影響か マスク着用・手洗いうがいが奏功 - 産経ニュース

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茨城県内インフルエンザ今季わずか2件 新型コロナの影響か マスク着用・手洗いうがいが奏功

 茨城県内で、この冬のインフルエンザ発生報告件数が激減している。例年11~12月には流行入りするが、今季(今年9月~来年8月)の県内120カ所の定点医療機関における患者報告数はわずか2件(先月29日時点)で、全国でも約260件程度。県や医療関係者からは「新型コロナウイルスへの感染症対策が奏功している」との見方も出ている。新型コロナが第3波を迎える中、小さな希望の光も見えている。(永井大輔)

 県内では昨季、11月に流行入りしたインフルエンザ。先駆けた9月上旬には、稲敷市の小学校で集団感染による学年閉鎖が起こるなど早い段階で猛威を振るっていた。国の指標では、1週間の定点1医療機関当たりの患者報告者数が1・00を超えた場合、流行と判断されるが、今季は県内、全国ともに最大でも0・01人と極めて少ない。

 厚労省が今月4日に発表した最新の統計によると、今年第48週(11月23日~29日)に定点医療機関で確認されたインフル患者は県内1件(前年同期554件)、全国46件(同2万7393件)と、前年比約600分の1程度にまで激減している。過去10年で1月以降に流行入りしたケースは平成28年1月しかなく、このペースでいくと、今季は流行入りしない可能性もあるだろう。

 つくばハートクリニック(茨城県つくば市)の久保山修院長は「マスク着用や手洗いうがいの徹底といった新型コロナウイルス対策がインフルエンザ激減に影響しているとみられる」と指摘。「(手足や口内に水泡性の発疹が出る)手足口病など夏に流行する感染症も昨年の100分の1程度に激減していると聞いている」と述べ、マスク着用や手洗いうがいの徹底が感染症に対し、一定の効果があるという考えを示した。

 また、同院ではインフルエンザのワクチン接種の受診が例年より盛んになっている。普段は受診していない患者も、会社の補助でワクチンを受けるなど、全体で1~2割ほど受診者が増えたという。久保山院長は「発熱すると、新型コロナの疑いも出るため、企業をはじめ、多くの人が事前予防に積極的になっているのではないか」と推測する。

 茨城県疾病対策課も同様の見方を示しており、担当者は「マスク着用や手洗いうがいの感染症対策が奏功していると考えられる」と分析する。ただ、インフルエンザ流行の可能性については「全く読めない」と話しており、同課では引き続き、新型コロナとの同時流行に備え、病床確保などの対策を講じていく構えだ。