夫婦「別姓」改めて憲法判断か 家事審判を大法廷回付 民法は同姓規定

最高裁判所の外観 =東京都千代田区 最高裁判所(伴龍二撮影)
最高裁判所の外観 =東京都千代田区 最高裁判所(伴龍二撮影)

 最高裁第2小法廷(岡村和美裁判長)と第3小法廷(林道晴裁判長)は9日、夫婦が同じ姓を名乗ると定めた民法と戸籍法の規定は違憲として、事実婚の男女3組が起こした家事審判の特別抗告審の審理を大法廷(裁判長・大谷直人長官)に回付した。大法廷は平成27年、夫婦同姓を定めた民法の規定を「合憲」と初判断したが、改めて憲法に適合するか判断するとみられる。

 3組は婚姻届の「婚姻後の夫婦の氏」の欄に「夫の氏」「妻の氏」の双方をチェック。「夫は夫の氏、妻は妻の氏を希望します」と付記して自治体に提出したが不受理となり、1組が東京家裁に、2組が東京家裁立川支部に受理を求めて家事審判を申し立てた。

 両家裁は31年3月、夫婦同姓を定める民法と戸籍法の規定は合憲として申し立てを却下。2審東京高裁も即時抗告を棄却したため、3組は特別抗告していた。

 大法廷は27年の判決で「規定に男女の不平等はなく、家族が同じ姓を名乗るのは日本社会に定着している」などとして合憲と判断したが、15人中5人の裁判官が「違憲」とする反対意見を述べていた。その後も夫婦別姓を求める訴訟が相次いだが、大法廷判決などに基づき退けられている。

 婚姻後の姓をめぐっては、与野党でも議論が活発化。夫婦が希望すれば結婚後も従前の姓を名乗れる選択的夫婦別姓の導入の是非などが注目されている。近年は働く女性の増加などを背景に与党からも賛同する声が高まっている。