北海道は7日、道央・石狩地方の民家に友人同士7人が集まった会合で、新型コロナウイルスのクラスター(感染者集団)が発生したと発表した。7人のうち感染者は20代計5人で、いずれも軽症という。住宅内でのクラスター発生は道内で初めて。
道によると、7人は長時間にわたり、トランプなどを楽しみながら菓子類を食べていた。3密(密閉・密集・密接)の場は感染を拡大させるリスクが高いと理解していたが、マスクを着用せず、定期的な換気も行っていなかったという。
会合に参加した1人が今月3日に陽性と判明し、道がほかの6人を検査したところ、7日までに計5人の陽性が確認された。
道の担当者は「年末年始に向けて集まる機会が多くなるが、住宅内でも油断せず3密を避けてほしい」と注意を呼び掛けている。
道内では7日、友人同士の会合のほか、苫小牧市の介護老人保健施設「苫小牧健樹園」の通所リハビリステーションと札幌市の病院でクラスターが発生した。感染者はそれぞれ5人と16人で、いずれも軽症か無症状という。
また、道内では7日、南西部の離島・奥尻島の奥尻町で新たに1人の感染が確認され、同町の感染者は公表分で計54人となった。島内に新型コロナ感染者の受け入れ病床がなく、感染者は原則島外に搬送される。
奥尻島は島全体が奥尻町で、人口約2500人の2%超が感染。同町は16日までを集中対策期間として、町民に不要不急の外出を控えるよう呼び掛けている。
道内では7日、新型コロナに感染した6人が死亡し、再陽性1人を含む124人が感染した。道内の死者は計262人、感染者は1万163人(実人数1万134人)となった。午後6時時点の患者数は2261人で、このうち重症者は24人にとどまっている。