「イラクの中学生に学び舎を」 破壊された校舎再建への支援求め活動

「イラクの子供たちの思いをかなえたい」と話す小笠原直子さん=山形市(柏崎幸三撮影)
「イラクの子供たちの思いをかなえたい」と話す小笠原直子さん=山形市(柏崎幸三撮影)

認定NPO法人「IVY」事務局員 小笠原直子さん(36) 

 山形市に拠点を置くNGO、認定NPO法人「IVY」(山形市)の事務局員として、イラク北部のニナワ県トプザワ村にある中学校の再建を目指すプロジェクトの資金集めを担当している。

 トプザワ村は、イスラム教スンニ派過激派組織「イスラム国」(IS)に2014年8月、村ごと占領された。米軍を中心とする有志連合とISとの間で3年にわたり激しい戦闘が繰り返され、2017年8月にようやくISから解放されたが、村唯一の中学校の校舎は空爆で破壊されたままになっている。

 小笠原直子さん(36)は青森県八戸市出身で、かつて青年海外協力隊員としてイラクの隣国シリアで幼児教育に携わった。創造性を育てる遊びを生かす日本の教育が注目されたからだという。

 だが、シリアの内紛で2011年4月、日本人らは国外退去になり、小笠原さんは帰国。その後、シリア難民支援を行っていたIVYを知り、2018年4月に職員となった。

 2014年にトプザワ村がISに占領されたとき、4900人いた村民は村を追われた。「多くの村民は着の身着のままで逃げたが、逃げ切れなかった人は殺され、若い女性は連れていかれたようです」と小笠原さんはいう。

 2017年のISからの解放後、村人が戻り、人口は約5100人に増えたが、子供たちが安全に学べる校舎はない。村人は子供のために中学校校舎の4教室を補修したが、子供たち全員が通うには足りない状況だ。入れない子供たちは、地雷や不発弾が埋まる地域を通って他村の中学に通うという、危険と隣り合わせの通学を行っているという。