花田紀凱の週刊誌ウオッチング

〈800〉コロナ「専門家」が多過ぎる!

東京・渋谷駅前のスクランブル交差点を歩くマスク姿の人たち=11月25日午後、東京都渋谷区(佐藤徳昭撮影)
東京・渋谷駅前のスクランブル交差点を歩くマスク姿の人たち=11月25日午後、東京都渋谷区(佐藤徳昭撮影)

だいたい一国の総理が桜を見る会前夜祭の収支まですべて把握しているハズもないだろう。秘書などに任せているに決まっている。

政治資金収支報告書の修正、せいぜい会計責任者の略式起訴程度で終わる話。そんなに大騒ぎする話か。

『週刊文春』(12月10日号)は「本誌だけが書ける『桜捜査』全内幕 安倍『秘書のせい』3つの嘘」と居丈高。

だが、黒川弘務検事長定年延長も、8月28日の安倍晋三総理辞任表明も〈現職首相として、捜査のメスが入るという最悪の事態を切り抜け〉るためのように書くのは強引過ぎる。

今井尚哉内閣官房参与をつかまえて「国民は『安倍さんは嘘をついていた』と受け止めるのでは」と直接、聞いているのはさすが。

今井氏の答え。

〈「事務所から明確に『(ホテルへ)支出はない』と回答があった。僕の認識では、安倍さんも確たる思いで答弁されていたはず」〉

コロナ問題では『週刊新潮』の一貫した「恐れ過ぎ」報道が際立つ。

今週(12月10日号)も「報道されない『高齢者の死亡率激減!』 演出される『医療崩壊』」と題し〈これはもはや人災である〉と断定。

〈結論を先に言えば、いまの日本の感染状況で医療崩壊するとしたら、どうかしている。(中略)要は、医療側の受け入れ態勢を整えずに、飲食店に尻拭いを強いている、と言っても過言ではない状況である。〉

詳しくは記事をお読みいただきたい。

『文春』は「『コロナは怖くない』を徹底検証する」と逆方向から迫る。

両誌、全く別の医師たちに聞いている(ひとりもダブっていない)ので、正直、どちらを信ずべきか難しい。

「専門家」が多過ぎる!

『文春』恒例「ミステリーベスト10」、海外部門1位、アンソニー・ホロヴィッツの『その裁きは死』は納得。まだの方はぜひ。

『週刊現代』(12/5)は今週も「ひとりになる前に夫婦で集めておくべき、作っておくべき書類62」などすっかり老人実用誌化してしまった。

(月刊『Hanada』編集長)

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