はやぶさ2 新たな旅路へ 別の小惑星へ出発

イオンエンジンを噴射して飛行する小惑星探査機「はやぶさ2」の想像図(JAXA提供)
イオンエンジンを噴射して飛行する小惑星探査機「はやぶさ2」の想像図(JAXA提供)

 小惑星探査機「はやぶさ2」は試料カプセルの分離を終えた5日午後4時半、エンジンを噴射して地球から離れ、別の小惑星「1998KY26」の探査に向かった。太陽の周りを約11周して約100億キロを飛行し、令和13年7月の到着を目指す。

 想定をはるかに超える長旅で、主力のイオンエンジンの推進力が尽きることから帰還はせず、片道だけの航路となる。

 1998KY26は直径約30メートルで、既に探査した小惑星リュウグウの約30分の1。高速で自転しながら、主に地球と火星の間を通る軌道で太陽の周りを回っている。直径100メートル未満の天体を間近で観測するのは世界初という。

 リュウグウと同様に有機物や水を含むタイプの小惑星とみられ、比較できれば科学的な意義が大きい。試料を収めるカプセルは既に切り離したため、試料は採取しないが、着地を試みる可能性がある。

 この程度の大きさの小惑星は、数百年に1回の頻度で地球に衝突しており、強度などを調べることで、被害を軽減させる対策に役立つという。