少年野球に指導者資格 ハラスメント撲滅の第一歩になるか(1/3ページ) - 産経ニュース

メインコンテンツ

少年野球に指導者資格 ハラスメント撲滅の第一歩になるか

野球界初となるU12(12歳以下)の指導者資格の導入について会見する全日本野球協会の山中正竹会長(中央)
野球界初となるU12(12歳以下)の指導者資格の導入について会見する全日本野球協会の山中正竹会長(中央)

 野球界にも「指導者資格」が導入される。全日本野球協会(BFJ)がU12(12歳以下)の指導者を対象に「公認野球指導者 基礎1U-12」の指導資格を付与できる体制を整えた。サッカーのようにトップから子供らの年代まで「ピラミッド型」に組織化されていない野球界初の共通資格。競技人口の減少対策も兼ね、指導現場での体罰・暴力、ハラスメントの根絶に焦点を当てた。現時点では任意資格だが、将来的な義務化の検討もあり得るとする。

 国内の野球は所属団体によって軟式、硬式の違いがあり、学童チームや中学のクラブ活動のほか、ボーイズリーグやリトルシニアなど多くの組織が裾野を支える。「プロアマの壁」もあり、トップのプロ野球まで1つのピラミッドが形成されておらず、選手は小中学、高校、大学と年代やカテゴリーが変わるごとに、さまざまな指導者の元でプレーを余儀なくされる。

 高校野球に代表されるトーナメント形式の大会で勝ち上がるには、目先の勝利が優先される傾向にある。このため長期的な選手育成の視点が欠如するという懸念や、団体を移行した際に指導方針が変わるために一貫性のある指導が行われないなどの課題が挙げられていた。

 こうした中、野球界では2016年5月にプロアマ合同の「日本野球協議会」を設立し、「普及・振興委員会」で指導者資格の導入を検討。「普及に向けて、最も大事な時期」(BFJの山中正竹会長)というU12で、最初の指導者資格の導入が決まった。今後は21年3月にU15対象の資格を設ける方針で、U18を対象にした制度についても日本高校野球連盟と協議を行っているという。

 資格を取得するための講習内容は投球、捕球、打撃などの実技指導のほか、スポーツマンシップ、体罰・暴力・ハラスメントの根絶、チームマネジメント、指導者に必要な医学的知識などが含まれている。登録料は4年間で1万円。現時点では任意資格だが、将来的には1チームに1人の取得を義務付けることも検討するという。