【酒の蔵探訪】地元の人が地元の米と水で醸す地酒 新潟県新発田市・市島酒造(1/2ページ) - 産経ニュース

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酒の蔵探訪

地元の人が地元の米と水で醸す地酒 新潟県新発田市・市島酒造

【酒の蔵探訪】地元の人が地元の米と水で醸す地酒 新潟県新発田市・市島酒造
【酒の蔵探訪】地元の人が地元の米と水で醸す地酒 新潟県新発田市・市島酒造
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 その昔、酒造りは女人禁制の仕事とされた。その慣習を打ち破ったのが市島酒造で、いち早く女性蔵人を採用し、昭和54年には、女性初の1級酒造技能士(日本酒の製造に関する最上位の国家資格)が誕生し、話題になった。

 作家・宮尾登美子さんが新潟の酒蔵を舞台にした長編小説「蔵」を執筆する前、同酒造を訪ねて取材したのは有名な話だ。小説は、女人禁制の酒蔵を引き継ぐことを決心した目の不自由な女性主人公の過酷な運命と家族の絆を描いている。

 女性初の1級酒造技能士、椎谷和子さんは平成15年に引退。同年、杜氏(とうじ)になった田中毅さん(53)は同酒造の酒の特徴を「淡麗辛口ながら女性的でやわらかい味」と説明する。

 酒造りに欠かせないのは、原料の米、水、麹と蔵人の技術。この蔵では米、水、人で地元にこだわっている。

 米は新潟産の五百万石や越淡麗(こしたんれい)などを使用。越淡麗は高級酒に使っており、「この米からやわらかい味をうまく引き出している」(田中さん)。

 水は、新発田市などを流れる加治川から取水した上水を使用している。この川の水は新潟、山形、福島各県にまたがる飯豊(いいで)山系から流れ出る軟水で、ミネラル分などが少なく酒造りに適しているという。

 酒造りに携わるのは、田中さんら社員4人に、応援の女性3人を加えた7人。いずれも同市や隣接する聖籠(せいろう)町など地元出身者だ。応援の女性は全員、1級酒造技能士を取得しており、「技術を持った地元の人間が地元の米と水で醸す本当の地酒」(田中さん)となっている。

 商品は、代表銘柄「王紋」と純米酒「夢」、若者や女性好みに仕上げた「かれん」を合わせて17種類ある。