「民間救急」搬送支える…コロナ第3波で需要急増 医療の逼迫反映(1/2ページ) - 産経ニュース

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「民間救急」搬送支える…コロナ第3波で需要急増 医療の逼迫反映

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、感染対策を施した専用車で患者らを運ぶ民間救急業者の需要が急増している。民間業者は行政の救急業務の補完的な役割を担い、自宅待機中の新型コロナ陽性者を病院へ搬送したりしているが、「第3波」でさらに陽性者が増えれば対応しきれなくなる恐れもある。11月に入り、ひっきりなしに出動する民間業者の搬送実態は、医療態勢の逼迫(ひっぱく)具合も示している。(飯嶋彩希、石原颯)

「連絡が倍以上になった」

 「11月の2週目ごろから、以前と比べて連絡が倍以上になった」

 感染者などを搬送する業務を請け負っている民間救急搬送会社「かご屋」(東京都世田谷区)の代表取締役、木原正昭さん(40)は、こう話す。

 民間業者が救急搬送を請け負うケースは主に2通り。車などの交通手段を持っていない個人が業者に直接依頼してくる場合と、医療機関などに陽性者を搬送する際に保健所などが依頼してくる場合だ。都内の場合、陽性者の入院先は都が調整して選ぶ。

 かご屋では、新型コロナ関連で個人で依頼する際は最低料金を6万6千円と設定。走行距離が10キロ以上になると、メーター運賃も加算される。一方、保健所を通じた搬送料金は公費で補われ、相場は平均して1件あたり10万円前後という。

 木原さんはひっきりなしにかかる電話対応をこなしながら救急搬送車を運転。防護服やサージカルマスクを着用し、多い時で1日に5人程度を搬送している。「最近では入院を希望する患者の半分近くが、病床逼迫のため自宅待機になっている」と指摘する。

 さらに第3波では、陽性者の入院先は住まいから離れた施設が増えているといい、木原さんも先日、世田谷区の患者を30キロ以上離れたあきる野市の病院まで搬送した。最近、高齢者や基礎疾患のある人の搬送や患者の転院依頼も顕著になってきた。