17歳の新王者・鍵山「チャレンジャーの気持ちで」

男子で優勝した鍵山優真のフリー=東和薬品ラクタブドーム(代表撮影)
男子で優勝した鍵山優真のフリー=東和薬品ラクタブドーム(代表撮影)

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ最終戦、NHK杯最終日は28日、男子フリーで17歳の鍵山優真(ゆうま)(神奈川・星槎国際高横浜)がSPに続いて1位の188・61点を出し、GP初出場優勝した。

 「初めてのGPで優勝できたことは、素直にすごくうれしい」。3度の4回転ジャンプを全て決め、2位に50点近い差をつけてGPデビュー戦を制した17歳の新王者は、初々しい表情で喜んだ。

 SP首位で迎えたフリーは最終滑走。演技直前に2度の五輪出場経験を持つ父でコーチの正和さんから「チャレンジャーの気持ちで」と送り出されたリンクで、観客を魅了した。

 ローリー・ニコル氏が振り付けた映画「アバター」の演目。冒頭の4回転サルコーを軽やかに跳ぶと、4回転トーループも3回転とのコンビネーションと単発をほぼ完璧(かんぺき)に決めて、得点を積み上げた。SPで失敗した3回転半は2本とも成功。最後まで集中力は途切れなかった。

 フリーの188・61点と、SPとの合計275・87点は非公式ながら、3位と躍動した昨季の四大陸選手権の得点を上回った。

 シニア本格参戦の今季は初戦の関東選手権を制覇したが、続く東日本選手権はSPもフリーもジャンプでミスして2位。同学年でライバルの佐藤駿(フジ・コーポレーション)に頂点を譲った。「滑り込みが足りなかった」と猛省。曲をかけて滑る練習を増やし、ジャンプの本数は「倍くらいやった」と意気込みが違った。

 2022年北京五輪を目指し、絶対王者の羽生結弦や宇野昌磨に肩を並べることを目標に掲げる。「4回転の種類を増やし、表現力やスケーティングももっともっと磨いていきたい」。初優勝は通過点でしかない。(田中充)