坂本、体力向上で迫力の演技 GP初優勝

女子フリー ジャンプする坂本花織=東和薬品ラクタブドーム
女子フリー ジャンプする坂本花織=東和薬品ラクタブドーム

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ最終戦、NHK杯最終日は28日、女子フリーで坂本花織(シスメックス)がほぼミスのない演技を見せ、GP初優勝を果たした。

 久しぶりに有観客となった舞台。女子の最終滑走でリンクに飛び出した坂本の集中力は高まっていた。「昨日はお客さんの拍手も聞こえていたが、今日はただただノーミスで滑り切ることしか考えてなくて」。曲に神経を研ぎ澄ませて最後のポーズを決めると、とびきりの笑顔が広がった。

 圧巻の演技だった。全てのジャンプをきれいに決め、スピン、ステップはダイナミックに舞った。表現力などを示す5項目の演技構成点のうち4項目で10点満点の9点を超え、大きく点数を伸ばした。「やるべきことを、しっかりやれたので満足している」と満面の笑みを浮かべた。

 2季連続で使用するプログラム「マトリックス」。昨季は納得の演技ができず、2連覇が懸かった全日本選手権ではフリーで大崩れして6位に沈んだ。「このまま終わりたくない」と継続を決めた。

 昨季からの違いは、体力面の向上にある。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、氷に乗れなかった春先は「ひたすらトレーニング」に打ち込んだ。体を作り直したことが奏功し、迫力ある演技を作り上げた。成果が結果に表れ、「ノーミスだったらこんなに(点数が)出るんだな、と実感してうれしい」とはにかんだ。

 開催国を拠点とする選手らに出場を制限する中とはいえ、GPシリーズ初優勝をつかんだ。「(12月の)全日本では、『やったった(やってやった)ぞ』って言えるようにしたい」。力強く宣言した。(久保まりな)