死亡事故が減少、外出控え影響か 「死者100人」1カ月遅く 埼玉

埼玉県警察本部=さいたま市浦和区(内田優作撮影)
埼玉県警察本部=さいたま市浦和区(内田優作撮影)

 埼玉県警は27日、今年の県内の交通事故死亡者数が26日に100人に達したと発表した。統計がある昭和44年以降で最も遅かった昨年(10月26日)から、さらに1カ月遅くなった。新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出控えなどが影響したとみられる。

 県警の担当者は、コロナ禍で人出が減ったことに加え、事故が多発する横断歩道での一時停止違反取り締まり強化、高齢者の事故防止運動などの施策の奏功が重大事故の減少につながったと分析している。

 一方、バイクなど二輪車の事故の死亡者に限ると増加の傾向が見られ、前年同期を5人上回る30人に達した。県警は、感染予防策として公共交通機関の利用を回避する人が増えていることなども背景にあるとみている。

 今年の死亡者100人を年代別で見ると「65歳以上」(47人)が約半数を占めた。事故に遭った際の状態では「歩行中」(33人)が最も多かった。死亡事故は例年、12月に入ってから増える傾向にあり、県警の担当者は「ドライバーは早めの点灯、歩行者は反射材の活用などを心がけてほしい」と呼び掛けている。(内田優作)

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