坂東玉三郎「良いものを届けたい」 舞踊劇「日本振袖始」

「舞台があるということが僕に安心感を与えてくれる」と話す坂東玉三郎(松竹提供)
「舞台があるということが僕に安心感を与えてくれる」と話す坂東玉三郎(松竹提供)

 12月1日に初日を迎える東京・歌舞伎座の「十二月大歌舞伎」で、舞踊劇「日本振袖始」に出演する坂東玉三郎が「できる限り良いものをつくってお届けしたい」と意気込む。

 玉三郎は歌舞伎座再開後、新型コロナウイルス対策の観点から映像を使い1人で舞台を勤めてきた。今回は「なんとか歌舞伎らしいものを」との思いから「日本振袖始」で岩長姫(いわながひめ)、実は八岐大蛇(やまたのおろち)を勤める。

 玉三郎は、作品の見どころを「神話を歌舞伎にしたらどうなるか、という世界」と話した。さらに「醜く生まれた岩長姫が、きれいな女性を人身御供にしていく。女の姫が稲田姫(いなだひめ)を食べるという実に退廃的な作風が面白さとしてある」と語った。

 また今回は尾上菊之助(素戔嗚尊=すさのおのみこと)、中村梅枝(稲田姫)と共演するが、それぞれ個別に稽古をして舞台でドッキングさせる形にするという。「2人とも勉強家なので大丈夫。とても一生懸命にやっている」と信頼を寄せた。

 歌舞伎座では現在、幕あいなしの4部制で公演を実施。1部ごとに客席も楽屋も総入れ替えとし、前後左右をあけた席配置を続けている。玉三郎は「(コロナ対策を徹底しているので)歌舞伎座が今日までやってこられたのだと思う」と評価した。

 12月26日まで(8、18日休演)。チケットホン松竹、0570・000・489。(水沼啓子)

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