元特捜部長、来年2月に判決 暴走死亡事故、改めて無罪主張し結審

東京高裁が入る建物(今野顕撮影)
東京高裁が入る建物(今野顕撮影)

 乗用車で歩道に突っ込み、男性をはねて死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(過失致死)と道交法違反(過失建造物損壊)の罪に問われた元東京地検特捜部長の弁護士、石川達紘(たつひろ)被告(81)の公判が26日、東京地裁(三上潤裁判長)で開かれた。弁護側は最終弁論で「車の何らかの不具合で暴走したと考えられる」と改めて無罪を主張し、結審した。判決は来年2月15日。

 10月の論告で検察側は、乗用車の故障は一切発見されなかったと指摘。エンジンを止めずに降車しようとした際に誤ってアクセルを踏み込んだとして禁錮3年を求刑している。

 最終弁論で弁護側は「誤ってペダルを踏んだことはなく過失はない」と述べ、検察側の立証は不十分だと訴えた。石川被告はロッキード事件の捜査などで関係者から聞いた話に触れ「コンピューターは絶対的ではなく、何が起きるか分からない」などと陳述した。

 起訴状によると、石川被告は平成30年2月18日、乗用車を急発進させ、約320メートルにわたり時速100キロを上回る速度で暴走し、東京都港区の歩道上にいた男性=当時(37)=をはねて死亡させ、店舗兼住宅に突っ込んだとしている。

 石川被告は平成元年に東京地検特捜部長に就任。福岡、名古屋の両高検検事長を経て13年に退官した。

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