黒い雨訴訟、2審初弁論 住民側、控訴棄却求める

 広島への原爆投下直後に降った「黒い雨」を浴びたのに、国の援護を受けられないのは違法だとして、住民らが広島県と広島市に被爆者健康手帳の交付を求めた訴訟の控訴審第1回口頭弁論が18日、広島高裁(西井和徒裁判長)で開かれた。1審広島地裁判決で原告84人(死亡者含む)全員が被爆者と認められ全面勝訴した原告側は、国などの控訴の棄却を求めた。

 原告はいずれも、国が援護対象とする「特例区域」外に居住。7月の1審判決は、区域外にも黒い雨が降った可能性を指摘し、原告の証言の信用性を個別に検討すべきだとして、県と市に手帳交付を命じた。

 県と市、訴訟に参加する厚生労働省は8月、「最新の科学的知見や、過去の裁判の確定判決に反する」などとして控訴した。一方で厚労省は、控訴しないよう求める県と市の要請を受け、援護区域の検証を約束。今月16日に有識者検討会を開き、区域見直しを視野に入れ検証を始めた。