大阪市職員、公文書の草稿コピーを処分 分割コスト試算問題で

大阪市役所=大阪市北区(本社ヘリから、渡辺恭晃撮影)
大阪市役所=大阪市北区(本社ヘリから、渡辺恭晃撮影)

 今月1日の大阪都構想の住民投票直前に「大阪市を4分割すると、218億円のコスト増になる」との試算を市財政局が報道機関に提供した問題で、大阪市は18日、試算を報じた毎日新聞記者が、記事の草稿を取材先の職員にメール送信していたことを明らかにした。公文書に該当する草稿を印字した紙を故意に処分していたことも発覚。同日の市議会委員会で議論された。

 市財政局の試算は、一部の報道機関の求めにより、大阪市を単純に4政令市に分割する想定で算出。毎日が住民投票まで1週間を切った10月26日夕刊(大阪本社版)で報道した後、複数のメディアが同様の内容を報じた。

 市財政局によると、職員は記事掲載前日に毎日記者から記事の内容確認の依頼を受けた。私用のメールに届いた草稿の画像を職場のパソコンに送り、翌26日に紙に印刷したものを自身が所持するとともに、財政局長と財務部長に渡した。

 職員は画像データを削除したといい、市議会委員会で「記事が掲載された26日以降、持っていても意味がないと判断した」と説明。だが、市公文書管理条例は組織的な共有があれば公文書にあたるとしており、市総務局は一連の取材のやり取りを通じて草稿を確認した時点で公文書になるとの解釈を示す。

 草稿を印刷した紙の一部を財政局長ら3人が故意に処分していたことも判明。処分したのは草稿の後半部分で、職員が「(試算が都構想の)デメリットの一つの目安になる」などとコメントした部分が含まれていたとみられる。

 松井一郎市長は記者団に「危機管理として最悪のことをやっている。責任は幹部職員が取らなければならない」と述べた。

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