大阪府の吉村洋文知事は17日、新型コロナウイルスに感染した府内の重症患者の病床使用率が16日に35%になった状況について「非常に危惧している。今のまま増え続ければ、70%に到達する可能性は十分ある」と述べ、危機感を示した。
自粛要請の基準「大阪モデル」では、重症病床使用率がおおむね35%になれば、黄信号で表す「警戒」の第2段階となり、70%で赤信号の「非常事態」に移る。吉村氏は府内の感染状況について、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会が示す4段階の指標のうち「ステージ3に達し、急増期に入っているという認識だ」と述べた。
府内の高齢者施設などでクラスター(感染者集団)が多数発生し、高齢者を中心に重症者が相次いでいることから「クラスターを抑えるため、施設の経営者や入所者、職員に一段強い(対策の)お願いをしないといけない」と述べた。具体的な対策は、週内に開く対策本部会議で決める。