万博アクセス道 整備費700億円増見込み

高速道路「淀川左岸線」の工事現場=大阪市
高速道路「淀川左岸線」の工事現場=大阪市

 大阪市中心部から2025年大阪・関西万博の会場となる大阪湾の人工島「夢洲(ゆめしま)」付近をつなぐ高速道路「淀川左岸線」の2期区間の整備費が、当初より最大約700億円増える見込みであることが13日、市への取材で分かった。工事現場で自然由来の土壌汚染などが確認されたため、対策工事が必要となった。総工費は当初、約1160億円と想定していた。

 大阪市は2027(令和9)年に開通予定だった海老江(此花区)-豊崎(大阪市北区)の2期区間約4キロについて、万博期間中はシャトルバス専用道としての使用を想定し、予定を前倒しして整備を進めている。同区間は大部分がトンネル構造。市建設局によると、広範囲で土壌に汚染物質が確認されたほか、地中に障害物も見つかったという。

 総工費は市と国がほぼ折半する。松井一郎市長は記者団の取材に「工期は変わらないと聞いている。設計段階で分からなかった要因が出てきたが、コスト縮減に努めながら整備を進めたい」と述べ、国に追加費用の負担を求める考えも示した。

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