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コロナと中国の猛攻で米国の映画館が消える

 なぜかというと、新型コロナの感染拡大が深刻だったロサンゼルスとニューヨークの映画館は休館したままで、全米規模でみれば、営業している映画館は全体の約70%だからです。ちなみに大都市圏で知られるロサンゼルスとニューヨークの2都市だけで、全米で公開される映画の年間総興行収入の21・5%を稼いでいます(9月7日付のAP通信や9月30日付の米紙ロサンゼルス・タイムズ電子版など)。

 そんなわけで、どの映画館も試行錯誤を続けています。例えば、最大手のAMCシアターズは再オープン日の8月20日、全米で展開する自社の映画館の6分の1にあたる約100カ所の映画館を再開しましたが、今年が開業100周年であることも踏まえ、この日のチケット価格を1920年の価格である15セント(約15円)で提供し、話題になりました(同日付米ABCニュース電子版など)。

 しかし、話題作りだけでこの苦境は乗り切れません。10月13日付の米紙ロサンゼルス・タイムズ(電子版)などによると、AMCシアターズは、同日、米証券取引委員会(SEC)に提出した資料で<10月9日の時点で、全米の598の映画館のうち494館で事業を再開したものの、座席数は20~40%に制限しているため、同日時点での入館者は約220万人で、前年同期比約85%減である>などと現状を説明。

 そして<このまま来館者が増えなければ、年内、もしくは来年初めに手元資金が尽きる可能性がある>などとし、債務負担を減らすため、破産(連邦破産法第11条の適用申請)の可能性を含むさまざまな選択肢を検討しているなどと窮状を訴えたのです。この報道を受け、AMCシアターズの株価は同日正午の取引で9%も下落しました。

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