さて、今週ご紹介するエンターテインメントは、エンタメのど真ん中、米ハリウッドに関するお話です。
今年4月3日付の本コラム「ハリウッドで12万人失業 劇場公開と同時配信も加速、新型コロナで変わる映画界」
https://special.sankei.com/a/entertainment/article/20200403/0001.html
でご紹介したように、年初から始まった新型コロナウイルスの感染拡大によって休館が相次ぐなど大打撃を受けている米の映画館なのですが、今のままでは全米の中小映画館の約70%が経営破綻するか、完全な閉鎖に追い込まれ、大手も資金が底をつくなど危機的な状況に陥るというのです。
独の調査会社スタティスタによると、2019年時点で全米には約5900の映画館があり、業界団体の米劇場所有者協会(NATO)の調べでは、スクリーン数は約4万1000(うちドライブインシアターは約560)。また、スクリーン数(今年2月時点)で最も多いのはAMCシアターズで約8000。以下、リーガル・エンターテインメント・グループが約7100、シネマークUSAインクが約4600、シネプレックス・エンターテインメントLPが約1700、マーカス・シアターズ・コープが約1100-といった状況で、これらベスト5の映画館はいずれも全米でチェーン展開する大手です。
こうした映画館は、コロナ禍による各都市でのロックダウン(都市封鎖)の影響を受け、3月から営業をストップ。約5カ月間にわたる休館を経て、8月下旬から段階的に営業を再開していますが、いずれも経営的には予断を許さない状況です。