舞台「百物語」アンコール公演 白石加代子がみせる人間の業 - 産経ニュース

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舞台「百物語」アンコール公演 白石加代子がみせる人間の業

「コロナなんかに演劇が負けるわけないでしょ」と笑う白石加代子さん
「コロナなんかに演劇が負けるわけないでしょ」と笑う白石加代子さん

 恐怖をテーマにした多彩な小説を、女優の白石加代子(78)が朗読する舞台シリーズ「百物語」(構成・演出、鴨下信一)が15日から、埼玉県越谷市のサンシティホールを皮切りに全国で上演される。白石は「百物語を経たことで、より客観的に演じられるようになった」と話す。

 同シリーズは平成4年にスタート。22年をかけて99話を話し終わり、一度は幕を閉じた。しかし惜しむ声は多く、自身も「時を経て次第に、まるで愛を失ったような思いに襲われた」ことから再開。今回は、代表作を再び上演するアンコール企画の第3弾となる。

 実は「怖い話が嫌い」だという。「怖い声も出せるんですけど、わざとらしいことは一切したくない」といい、百物語を演じる際は、単純におどろおどろしさを強調するよりも、人間の心のおかしさと表裏一体の業の深さの闇をのぞかせる。「忠実に物語を生かしたい。ウケようと思ってウケた試しはありませんから」と笑う。

 演目は、夢枕獏作「ちょうちんが割れた話」、筒井康隆作「如菩薩団」、半村良作「箪笥(たんす)」という、かつての百物語始まりの第一夜をなぞる内容に、和田誠作「おさる日記」が加わった。「いずれも大好きな話」といい、評価が高い。

 今年の演劇界は、新型コロナウイルスの感染拡大により、ままならないことが多かった。「コロナなんかに演劇が負けるわけないけれど、これも業のようなもので、舞台に立てないと体がおかしくなる気がする。公演を心から楽しみにしています」と話した。 

 東京では12月28、29日に東京都渋谷区の紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAで。問い合わせは、メジャーリーグ、contact@ml-geki.com。チケットぴあ、0570・02・9999。(三宅令)