神出鬼没の速度違反検挙 埼玉県警、「可搬式オービス」台数増へ

埼玉県警が速度違反取り締まりに活用している可搬式オービス=10日午前、さいたま市南区(内田優作撮影)
埼玉県警が速度違反取り締まりに活用している可搬式オービス=10日午前、さいたま市南区(内田優作撮影)

 埼玉県警が、速度違反の取り締まりにあたり、小型で持ち運びができる「可搬式オービス」の活用に力を入れている。年度内に現行の2台から6台に増やし、設置場所の制約を受けにくい特徴を生かして神出鬼没の取り締まりを図る。

 可搬式オービスは、サッカーボール程度の大きさの機器を三脚の上に載せて道路脇などに置き、そばを通る車両の速度を測定する。法定速度を超過していた場合は車のナンバーが自動的に撮影され、警察は後日、記録を基に違反者へ出頭通知を送付する。

 大きな利点は、交通量の多い時間帯や場所を選んで機器を持ち運び、臨機応変に運用できることだ。

 県警によると、通常の速度違反取り締まりとは異なり、速度超過を確認した際に車両を止めさせるスペースが必要ないことから、都市部や住宅密集地などでも活用しやすい。必要な捜査員も半分程度の2、3人ですむという。

 埼玉県警は平成28年、岐阜県警と並んで全国で初めて可搬式オービスを導入し、昨年は311件の速度超過を取り締まった。埼玉県警交通指導課の担当者は「増強によって取り締まりを強化し、速度超過の抑止につなげたい」と話している。(内田優作)

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