任期満了に伴う新潟県柏崎市長選が8日、告示された。再選を目指す無所属の現職、桜井雅浩氏(58)と、無所属新人で元参院議員の弁護士、近藤正道氏(73)=立民、共産、社民推薦=の2人が立候補を届け出た。投開票は15日に行われる。
双方とも、新型コロナウイルス対策と落ち込んだ地元経済の回復策を最重要課題に掲げている点では共通している。しかし、地元に立地する東京電力柏崎刈羽原発(同市、刈羽村)の再稼働問題では真っ向から対立しており、桜井氏が「原発は当面必要」と容認の立場なのに対し、近藤氏は反対派だ。
同原発をめぐっては、7号機が再稼働に必要な原子力規制委員会の3つの審査(新規制基準への適合性、工事計画、保安規定)に合格。東電は年内に7号機の安全対策工事を終える予定で、来年以降、原子炉の再起動に向けて、新潟県や立地自治体の同意が得られるかどうかが焦点になってくる。同市長選の結果は再稼働の行方に影響することになる。
桜井氏は高校教諭をへて、市議を平成3年から4期務め、28年の市長選で初当選を果たした。一方、近藤氏は県議を昭和62年から5期務めた後、平成16年の参院選新潟選挙区で初当選し、1期務めた。
選挙人名簿登録者数(有権者数)は7日現在、7万396人。