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『コロナと国防 ちょっと待て、こんな日本に誰がした!』ほんこん著 真剣な議論のきっかけに

 最近、著者のSNS上のつぶやきがネットメディアで引用され、記事になる機会が増えています。比例するように、寄せられる感想も増えるのですが、もっとも目にする意見は「ほんこんさん、政治家になってください」です。

 たしかに、切れ味鋭いその分析に世直しを期待してしまう気持ちは理解できます。ただ、私は著者こそ、いちばん政治家に向かない人だと思っています。なぜなら「忖(そん)度(たく)できない性格」だから。タブーとされるテーマでもしっかり勉強をする。本書を読めば一目瞭然ですが、与野党に関係なく、いい政策は支持するのに対し、パフォーマンスだけが目立つ議員には手厳しい。

 本書でも、コロナ禍について、政権の初期の水際対策の甘さを厳しく指摘する一方、野党の対案なき批判には一喝する。さらにサーフィンやパチンコ店をクラスターの発生源のように取り上げたメディアを糾弾するなど、タレントという自分の立場を失うことすら恐れません。

 自身に寄せられた批判にもしっかりと耳を傾け、あるときはエビデンスを基に丁寧に反論し、またあるときは「自分が間違ってました」と非を認める。政治家の皆さんにはなぜ著者が支持されるのか、本書を読んで知ってほしいと思います。

 学術会議の任命拒否問題も結構ですが、国民の目線に立った効果的なコロナ対策と、国民の命と財産を守る国防の在り方について真剣に議論してほしい。本書はそのきっかけとなると確信しています。 (ワニブックス【PLUS】新書・900円+税)

ワニブックス書籍編集部 岩尾雅彦