【エンタメよもやま話】下がらなかった携帯料金、官邸と大手の攻防に迫った1冊(4/4ページ) - 産経ニュース

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下がらなかった携帯料金、官邸と大手の攻防に迫った1冊

 本書は、官邸と携帯大手の約1000日にわたる攻防で、NTTドコモが、電気通信事業法改正前に料金プランを一新したが、この点について<普通の産業であれば、官邸に言われるまでもなく。普段から顧客に真摯(しんし)に向き合ってプランを変更しているだろう…官製市場を脱していない証拠である>と手厳しい。菅首相誕生を機に、さらに本格化した値下げ論議を機に、顧客優先という当たり前のビジネスに転換できないなら、国内では何となく平穏無事でも、国際競争には絶対勝てないと思います。

 その辺りは「第6章 出遅れた日本の5G 逆境の船出」に詳しく書かれています。実際、今後、主流になるとみられる5G(第5世代移動通信システム)の分野で、日本は米中韓に大きく後れを取っています。日本は、こうした他の国々からそもそも1年遅れで5Gが始まり、どんどん差を付けられています…。

 著者の堀越氏は現在、日経クロステック先端技術副編集長。平成10年に日経BPに入社し、29年4月から今年3月まで日本経済新聞社の企業報道部で通信分野を担当。官邸と携帯大手との攻防戦を最前線で取材してきました。この問題に関し、熱意をもって集中的に追い続けてきた著者ならではの気迫が行間から感じられました。

(岡田敏一)

【プロフィル】岡田敏一(おかだ・としかず) 1988年入社。社会部、経済部、京都総局、ロサンゼルス支局長、東京文化部、編集企画室SANKEI EXPRESS(サンケイエクスプレス)担当を経て大阪文化部編集委員。ロック音楽とハリウッド映画の専門家、産経ニュース( https://www.sankei.com/ )で【芸能考察】【エンタメよもやま話】など連載中。京都市在住。

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