【がん電話相談から】乳がん手術を避けたくてホルモン療法を続けてきたが…(1/2ページ) - 産経ニュース

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がん電話相談から

乳がん手術を避けたくてホルモン療法を続けてきたが…

 Q 50代の女性です。令和元年8月、右乳房のしこりに気づき、総合病院を受診。検査の結果、乳がんステージIIb、ルミナールA型と診断。腋窩(えきか、脇の下)リンパ節転移が2カ所確認されました。ホルモン療法を実施し、しこりは少し小さくなりました。2年6月初旬、主治医から「術前抗がん剤治療に切り替えないか」という話がありました。

 A ルミナール型は、乳がんの種類の一つで、ホルモン受容体が陽性(+)でホルモン療法が効くタイプです。乳がんでは、HER2型やトリプルネガティブ型というのもありますが、ルミナール型はそれらよりも頻度が高く、乳がんの半分以上を占めます。ルミナール型はA型とB型に分けられますが、ルミナールA型は増殖スピードがゆっくりで、ホルモン療法の効果がより高いとされています。

 この病気に対して、ホルモン療法を使うこと自体は間違っていないのですが、総合病院では、まず手術を行うという選択肢の提示はなかったのですか。

 Q 手術を避けたいと希望したら、手術を先送りしてホルモン療法ということになりました。

 A ルミナール型ではまず、手術で腫瘍を取り除き、術後に再発防止のため、ホルモン療法か、抗がん剤治療とホルモン療法を行うのが標準的です。リンパ節転移陽性ですので、抗がん剤治療を行うことが多いですが、リンパ節転移の個数や腫瘍の精密な検査によって、抗がん剤治療は必要ないと判断できることもあります。一方、抗がん剤治療を行うのが確実であれば、手術の前に抗がん剤治療を行うこともあります。ルミナールA型ということであれば、術後ホルモン療法のみで十分な可能性もありますので、手術をして、きちんと確かめた方がよいと思います。

 Q 抗がん剤は苦しいと聞いています。

 A 確かにつらい副作用もありますが、それによって遠隔転移を防げるという利益も期待できるので、そのプラスとマイナスを理解して判断することが重要です。