災害時の死者氏名公表指針、方向性提示 全国知事会特別委

神奈川県の黒岩祐治知事
神奈川県の黒岩祐治知事

 全国知事会の危機管理・防災特別委員会は22日、災害時の死者・行方不明者の氏名公表に関し、知事会として策定する指針の方向性を示した。原則として速やかに公表するケースや、個人情報保護を重視して判断するケースを想定し、それぞれの留意事項を挙げたほか「氏名公表の公益性」にも言及する見通し。

 指針は、各都道府県が公表基準を検討する際の参考にしてもらうのが目的。11月の全国知事会議での議論を踏まえ、策定に着手する。ただ氏名公表に消極的だったり、国に統一ルール策定を求めたりするなど、各都道府県の姿勢には依然隔たりがある。

 委員長の黒岩祐治神奈川県知事は「公表について知事それぞれの意見がある。画一的な判断基準をつくるのではなく、知事の考えを尊重して判断できるようにするのが最善だ」と述べた。

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