関西大学は20日、オンラインセミナー「危機の時代 新型コロナをどう生きぬくか」(協力・産経新聞社)の第1回を開催した=写真。データサイエンスを専門とする矢田勝俊・商学部教授は「データの種類が増えればより精緻な予測が可能になる」と述べ、埋もれたデータの利活用を進める考えを示した。
新型コロナウイルスの感染拡大が懸念される冬の到来を控え、「『感染予測』を武器にする」をテーマに、矢田教授と和田隆宏・システム理工学部教授(理論物理)が数理モデルを使った感染症予測の仕組みと活用法を講義した。
和田教授は数理モデルを使えば「現象のメカニズムを理解し、未来を予測できる」と説明。それを踏まえて矢田教授は「例えばPCR検査でも感染者だけでなく、感染していなかった人のデータがあればより効率的な検査体制ができる」と述べ、データのオープン化の必要性を訴えた。
セミナー冒頭であいさつした前田裕学長は「関西大学の知を結集し、新型コロナに立ち向かいたい」と意義を説明した。セミナーは全4回で第2回「政府対応のネクストステージ」は11月6日午後6時から。