川勝知事は昨年12月にも県議らとの面談の席で「やくざもいる。ごろつきがいる」と発言。同会派から公開質問状を受け、翌年2月の県議会で「不信を抱かれた方々におわびします」と謝罪し、今後は発言に注意すると答弁したばかりだった。
川勝知事は比較経済史が専門の経済学者で、平成21年の知事選で初当選するまで早大教授や国際日本文化研究センター副所長、静岡文化芸術大学長などを歴任した。
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川勝平太知事が7日の定例会見で、日本学術会議の会員任命に関して発言した要旨は次の通り。
--政府・与党が日本学術会議の会員候補の6人を恣意的に外したのではないかと言われている件について、学問の世界に長くいた知事はどのように考えているか
「菅義偉という人物の教養のレベルが図らずしも露見したということじゃないかと思う。菅さんは秋田に生まれて小学校、中学校、高校を出られた。そして東京に行って働いたけど、勉強せんといかんということで、学位を取られたということだ。その後、政治の道に入って今日に(至る)。時間を無駄にしないように、なるべく有権者とお目にかかっている。言い換えると、学問をされたという人じゃない。単位を取るために大学は出られたのではないか」
「もう一つはおかしいことをされたと思う。こういうことをすると自らの教養が露見しますよ、教養のなさがですよ、ということについて言う人がいなかったというのも本当に残念だ」
「第3点として、国立大学の先生はみな、国家公務員だ。だから、大学にいて誰を教務主任とか学長にするとか、そういうことに国家権力が介入したら笑われる。それみたいなことを今やってるんじゃないかと思う。(菅首相は)公務員に対する任命権などが自分にあるから、その中で言えばいいんだとおっしゃっているが、それは何も語っていないに等しい。それは言い訳にならない」