その他の写真を見る (1/6枚)
昨今の自粛生活の影響で、楽器販売が好調だと聞いた。なかでもウクレレとギターが突出。昨年同期比で売り上げが2倍を超える楽器屋さんもあるらしい。
このところ共演を重ねているギタリストの永田参男(ながた・みつお)さん(38)に尋ねてみると、「永田ギター教室」(大阪府吹田市、高槻市)でも緊急事態宣言の解除以降、10名も生徒さんが増えたそうだ。ステイホームを機にギターでも弾いてみようと思って買ってみたものの、弾き方がわからず、困り果てて教室の門をたたいた人が少なからずいるというから面白い。
アコースティックギターには、大きく2種類ある。まず、ゆずやコブクロのような人気アーティストが使っている弾き語りのためのギター。一昔前なら「フォークギター」、今は「アコギ」と呼ばれる。コードを弾いて歌を伴奏するのに適した楽器で、スチールの弦が張られている。一方は、「クラシックギター」。弦は、繊細な音色が出せるナイロン弦。有名なギター曲「禁じられた遊び」を思い浮かべるとわかるが、1人でメロディーから伴奏までを弾くことができる。この違いを知らなかったために、まず楽器選びでつまずく人も多いそうだ。
永田さんは、アコースティックではなく、「エレキギター」でスタートした。高校の進路指導で「音楽の道へ進みたい」と言うと、それならばきちんと勉強しないといけないと言われ、大阪音楽大学に問い合わせる。そこで、師となるギタリスト藤井敬吾さんと出会い、初めてギター1本でメロディーから伴奏まで1人でできる「クラシックギター」の存在を知り、ほれ込んだ。現在は、師の助言、「自分が弾けなかった頃のことを忘れないように」を胸に、5歳から80歳まで、まさに老若男女の指導に当たっている。