社説検証

日本学術会議 産経は抜本改革を求める 朝毎東「6人排除は暴挙」

産経は「そもそも学術会議メンバーに任命されないことがなぜ学問の自由の侵害に当たるのか。会員にならなければ自由な研究ができないわけでもあるまい」と指摘した。軍事研究を行わないとした声明にも言及し、「技術的優位を確保する日本の取り組みを阻害しかねない内容だ。声明の作成過程では、自衛隊の合憲性に疑義が出るなど、浮世離れした意見が続出した」「一方で、海外から集めた先端技術の軍事利用を図る中国から、多数の科学者を受け入れている事実には目を伏せたままだ」と学術会議を批判し、活動内容などの抜本的改革を要求した。

日経は、声明や安保法制への6人の立場などを指摘しつつ、「政府は異例の決定に至った経緯と理由をきちんと説明すべきである」とするにとどめた。

読売は他の5紙に3日遅れてこのテーマを取り上げ、「学術研究に関わる組織を政争の場にしてはならない。問題の所在をきちんと整理すべきだ」と説いた。その上で、政府には判断の根拠や理由について丁寧な説明を求め、学術会議に対しては、「情報技術が飛躍的に発展した現在、科学の研究に『民生』と『軍事』の境界を設けるのは、無理がある。旧態依然とした発想を改めることも必要ではないか」と注文を付けた。

学術会議が6人の任命見送りの撤回を求め、野党が菅首相の手法への批判を強める中、河野太郎行政改革担当相が学術会議を行革の対象とし、見直しに着手する考えを明らかにした。学術会議改革は、菅政権発足早々の重要課題となった。(内畠嗣雅)

■日本学術会議をめぐる主な社説

【産経】

・人事を機に抜本改革せよ (3日付)

・前例に囚われず大ナタを (8日付)

・行革の対象に聖域はない (10日付)

【朝日】

・学問の自由脅かす暴挙 (3日付)

・説得力ない首相の説明 (6日付)

・論点すり替え目に余る (9日付)

・首相は説明責任果たせ (13日付)

【毎日】

・看過できない政治介入だ (3日付)

・これでは説明にならない (7日付)

・理由示せないなら撤回を (10日付)

・誰が6人を除外したのか (13日付)

【読売】

・混乱回避へ丁寧な説明が要る (6日付)

【日経】

・なぜ学者6人を外したのか (3日付)

【東京】

・任命拒否の撤回求める (3日付)

・説明拒む政府の不誠実 (8日付)

・強権的手法は許されぬ (10日付)

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