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コロナ禍でインフル同時流行への備え 

10月から始まった季節性インフルエンザの予防接種を受ける女児=1日、川崎市
10月から始まった季節性インフルエンザの予防接種を受ける女児=1日、川崎市

 本格的な秋の訪れとともに、新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの同時流行への備えが急がれている。今月からインフルワクチンの高齢者への優先接種が始まり、東京都は発熱患者の見極めに向け、新型コロナの検査能力を1日最大1万件に増強、検査可能な医療機関も拡充した。気温が低く、空気が乾燥する冬は、ウイルス感染症が拡大しやすい季節。国はその前に、入院措置の見直しを図り、重症化リスクが高い患者への治療に注力する。

 「まだインフルワクチンの予約や発熱患者が外来に殺到しているようなことはないが、新型コロナと同時流行したらまずい」。神奈川県内の公立病院幹部は診療の現状を冷静に語る。

 背景には、インフル患者の発生が低水準で推移していることがある。厚生労働省によると、8月31日~今月4日に全国約5千カ所の医療機関から報告のあった患者数は25人で、例年より流行が早かった昨年同時期(2万4699人)の100分の1にとどまる。

 それでも初期症状の似た新型コロナとインフルの同時流行を警戒する声は根強い。国は過去5年で最多の約6300万人分のインフルワクチンを供給する見込みで、新型コロナで重症化しやすい高齢者に優先接種を呼びかける異例の対応を取った。今月1日から優先接種を開始、26日以降は全ての希望者を受け付ける。

 また、発熱患者の相談先を地域の診療所に原則変更し、より多くの診療所で新型コロナ、インフル双方の検査・診療を行うことを要請。都道府県に対し、今月中に相談・検査態勢を整えるように求めた。国は1日30万人以上の発熱患者が出ることを想定し、現在1日最大約7万3千件のPCR検査に加え、11月にも20万件の抗原検査を実施できる態勢を目指すという。