コロナ騒動の阪神、選手の意識改善が最重要 球団社長が引責辞任

会見で辞任を発表した阪神の揚塩健治球団社長=9日午後、兵庫県西宮市の阪神球団事務所(代表撮影)
会見で辞任を発表した阪神の揚塩健治球団社長=9日午後、兵庫県西宮市の阪神球団事務所(代表撮影)

 阪神の新型コロナウイルス騒動で球団トップが下した決断は自身の引責辞任だった。少しの気の緩みから、球界全体に影響は広がった。チームはもう一度、気を引き締めなければならない。

 揚塩球団社長はこの日、甲子園球場内で矢野監督と会って今季限りでの辞任を報告。その際、今回の騒動について「フィールド外のことは監督の責任ではない」とフロントが全責任を負う考えを伝えた。

 球団が選手らチーム管理の甘さを指摘される一番の原因は、3月に藤浪ら3人の感染者を出しながらも、感染予防について厳格な姿勢を貫き通せなかった点に尽きる。

 DeNAや広島など他球団が遠征時の外食を全面的に禁止としている中で、阪神は開幕2週間後の7月上旬には選手の息抜きの必要性を考慮し、名古屋と広島の遠征時に特定日を設けて外食を許可していた。

 長いシーズンを戦う選手に配慮した措置を一概に否定はできないが、感染者が参加していた先月19日の会食では「4人まで」とするチームの内規を無視し、8人の多人数で行われていた点は非難を免れない。この会食にはチーム最年長の福留や主将の糸原も参加。選手の認識の甘さも浮き彫りになった。

 揚塩社長は今季の残りについて、改めて遠征先での外食について全面禁止とすると明言。内規を破った選手にはリポートを書かせた上で球団幹部が個別に面談し、「厳正に処分する」と語った。フロントが責任を取れば終わる話ではない。何よりも個々の選手の意識の改善が求められている。(上阪正人)