3密避けて「森林セラピーツアー」 埼玉・北本市

「森林セラピー基地」に認定された埼玉県北本市が開催するツアーのイメージ写真(同市提供)
「森林セラピー基地」に認定された埼玉県北本市が開催するツアーのイメージ写真(同市提供)

 森林浴によるリラックス効果などが科学的に実証された「森林セラピー基地」に認定されている埼玉県北本市は16日、森林浴の効果を利用した健康プログラムを盛り込んだモニターツアーを初めて開催する。少人数による屋外での活動のため「3密」を避けることができる点などをPRし、新型コロナウイルス感染拡大の影響が続く中での新たな観光資源に育てていく方針だ。

 北本市は埼玉県内で唯一、森林セラピー基地の認定を受けている。

 目玉となるエリアは、里山の自然環境が残る北本自然観察公園だ。認定の可否を判断する際、公園内の森林をボランティアが歩く実証実験が行われ、交感神経の活動が抑制されてリラックスし、怒りや混乱などの気分が改善するなどの効果が実証された。

 ツアー開催に向けてガイド育成などの準備を進めてきた市の担当者は「都心から日帰りで気軽に訪れることができる」と語り、観光振興や交流人口増加への効果を期待する。

 少人数、屋外型のツアーが「『新しい生活様式』にマッチしている」とも強調し、「感染拡大の影響で仕事などの環境が変わる中、心身の健康の改善にも寄与するはずだ」と読む。

 16日のツアーでは、北本自然観察公園を約1時間半かけて自然を観察しながら歩く。途中で瞑想(めいそう)の時間も設けるほか、休憩時間には、市の特産品のトマトを使った大福を食べるお楽しみもある。

 モニターとして、印刷大手の凸版印刷を中核とするトッパングループの「トッパングループ健康保険組合」の組合員15人が参加する。ツアー後に感想を寄せてもらい、問題点を検証、改善した上で、来年度から一般の利用者の参加を受け付ける予定だ。

(中村智隆)

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 ■森林セラピー基地 NPO法人「森林セラピーソサエティ」が認定している。滞在・宿泊施設や2本以上の歩きやすい散策路があることが認定の条件で、森林が良好に整備されているか、地域住民の協力体制が確立されているかなどが評価される。心拍数や脈拍数の測定によってリラックス感を得られる場所かどうかも検証される。北本市は昨年4月、全国で64カ所目の基地と認定された。