20年の世界貿易9・2%減 WTO予測、コロナ響く

世界貿易機関(WTO)の本部=6月、スイス・ジュネーブ(ロイター)
世界貿易機関(WTO)の本部=6月、スイス・ジュネーブ(ロイター)

 世界貿易機関(WTO)は6日、新型コロナウイルス感染症の影響で、2020年の世界の貿易量が前年比で9・2%減るとの見通しを発表した。世界全体の国内総生産(GDP)は4・8%減少すると予測し、新型コロナが経済に与える影響の大きさを改めて印象付けた。

 WTOは4月上旬時点で20年の貿易量が13~32%減少するとの見通しを示していたが、上方修正した。一方、21年の貿易量見通しを下方修正し、4月上旬時点の21~24%増から7・2%増へ変えた。

 世界全体のGDPは21年に4・9%増えると見込んでいるが、今後の新型コロナの流行状況や各国当局による経済政策に左右されるとした。

 20年の輸出量の地域別は、北米が14・7%減り、欧州は11・7%減、中南米が7・7%減ると予測。アジアは4・5%減るとの見通しを示した。 輸入は中南米が13・5%減り、欧州は10・3%減で北米が8・7%減、アジアも4・4%減ると予測した。(共同)

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