関電原発、試練の秋に テロ対策施設間に合わず7日に1基停止 11月には「原発ゼロ」も

 すでに高浜3号機は特重施設の設置期限切れで停止中。大飯4号機も11月3日定検に入る。関電の原発は平成29年5月以降少なくとも1基は稼働してきたが、11月以降は3年半ぶりに稼働原発がゼロになる可能性が高まっている。

 順調にいけば、高浜3号機が12月22日には運転を再開する予定だ。ただ、原発が止まれば火力発電などで代替する必要があり、1基の停止で月25億~35億円程度利益を下押しする。

 今期の業績予想は新型コロナウイルスで電力需要が落ち込み、最終利益は前期比30・8%減と厳しい経営環境にある。森本孝社長は原発停止を「若干の影響はあるが、一定の前提を盛り込んでいる」とするが、マイナス材料となるのは避けられない。

 来年1月以降、運転開始から40年以上が経過した美浜3号機(同県美浜町)など3基の再稼働も控えるが、金品受領問題の影響で地元同意が得られるかは不透明。地元との関係ではさらに「令和2年を念頭に」としてきた使用済み核燃料の中間貯蔵施設の候補地選定期限も近づき、同県の杉本達治知事は「約束を守るのは信頼関係の基本」とクギを刺す。

 原発への依存度が高い関電。原発事業でのつまずきは、長期的には電力供給や電気料金にも影響する。今秋は一つの正念場となりそうだ。(岡本祐大)

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