ホラーより怖い映画「異端の鳥」 あなたは最後まで見続けられるか? (1/2ページ) - 産経ニュース

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ホラーより怖い映画「異端の鳥」 あなたは最後まで見続けられるか? 

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 間もなく日本で公開される映画「異端の鳥」。この作品を最後まで見続けるのには、強靭な精神力が必要だ。ホラー映画ではないが、極限の恐怖が待ち受けているからだ。昨年のベネチア国際映画祭コンペティション部門に出品されたが、上映会場からは途中退場者が続出。ホラー映画に登場する異形のものたちよりも、生身の人間のほうがいかに邪悪かを突き付ける作品だ。チェコ出身のヴァーツラフ・マルホウル監督に作品について聞いた。(文化部編集委員 水沼啓子)

 ◇製作に11年の歳月

 第二次大戦中、ナチスのホロコーストから逃れるために、東欧の大都会から辺鄙な村にたった一人で疎開した少年を待ち受けている差別と迫害。貧しく無知で残忍な村人たちは少年を、異質な存在として容赦なく攻撃する。少年はそんな過酷な状況下を、生き延びるというストーリーだ。

 原作は、米国に亡命したポーランド出身のユダヤ人作家、イェジー・コシンスキが1965年に発表した代表作「ペインティッド・バード」(初版邦題「異端の鳥」)。ポーランドでは発禁書となり、コシンスキは後に自殺している。

 読書仲間から勧められ、原作を読んだというマルホウル監督は「最初の3ページを読んで映画化したいと思った。どの行からも、自分の想像力を掻き立ててくれる絵が浮かんだ。脳裏にビジュアルとして見える作品だった」と語った。

 監督は3年かけて17バージョンの脚本を執筆。資金調達に4年、撮影に2年を費やし、計11年もの歳月をかけて映像化した執念の作品だ。

 「企画開発段階はほぼ自腹で、プリプロダクションに4年もかかったのは悪夢だった。ヨーロッパ中の何十人ものプロデューサーに連絡したが、うまくいかなかった。彼らは明るいエンタメ系の映画を好み、暗くて悲惨な物語に出資しようという人はなかなか見つからなかった」と振り返る。

 ◇「異端の鳥」とは

 映画の英語のタイトルにもなっている「ペインティッド・バード」を直訳すると「塗られた鳥」あるいは「彩色された鳥」といったところだが、、コシンスキが子供のときに実際に見たという村人たちが気晴らしでやっていたことと結び付いている。

 村人たちは鳥を捕らえると、その羽に鮮やかな色を塗る。そしてその鳥を放して群れに戻すと、群れの鳥たちは彩色された鳥を仲間ではなく、よそ者と勘違いして執拗に攻撃。彩色された鳥は全身に傷を負い、最後は息絶える。映画にも作品全体を象徴するかのようにその場面が登場する。