アナログ捜査は今も現役、1万枚の切符の山から証拠の1枚

捜査手法は変化しても

 JR西日本によると、加古川駅の1日当たりの利用者数は約2万4千人。男が同駅を使った日も、多くのサラリーマンや学生らが利用しており、駅の倉庫に眠っていた当日分の切符は1万枚を超えていた。

 時刻と発着駅…。この2つを検索条件として、捜査員は5人がかりで一枚一枚に目を通したが、目の前に積まれた切符の山はなかなか減らなかっった。

 「ありました」。沈黙の作業が数時間続いたころ、捜査員の一人が声を上げた。条件に合致する1枚をついに見つけ出したのだ。

 切符に付着していた指紋は、前歴者のデータベースにあった男の指紋と一致。これで防犯カメラに写った人物と、指紋の男が一つの像として重なった。

 県警は7月中旬以降、車を盗んだ上で侵入盗を繰り返したとして、窃盗容疑などで無職の男(41)と、共犯の建設業の男(44)を逮捕した。無職の男は調べに対し「生活費や遊ぶお金が必要だった」などと話しているという。

 捜査を指揮した県警幹部は「捜査手法は変化し続けているが、昔の捜査の意味がなくなったわけではない。今回の事件がそれを物語ったのでは」と話した。

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