関電金品問題1年(6)「企業風土改革が課題」コンプライアンス委員会・中村直人委員長

関西電力コンプライアンス委員会の委員長を務める中村直人弁護士
関西電力コンプライアンス委員会の委員長を務める中村直人弁護士

 関西電力役員の報酬補(ほ)填(てん)問題を調べたコンプライアンス委員会の委員長を務める中村直人弁護士は「一番の課題は企業風土を変えること」と強調する。スルガ銀行のシェアハウスをめぐる融資問題の第三者委員会委員長も務め、企業コンプライアンスに詳しい中村氏に関電問題を聞いた。

 --金品受領や報酬補填問題をどうみた

 「どちらも昭和的で、ガバナンス(企業統治)が根付く今の世の中では例がない。(不祥事が)ばれないと考える『密室の権力』が起こしたといえる。権力の発生源である人事や報酬を一部に集中させず、透明化することが必要だ」

 --会社形態の移行や社外会長起用などが進んだ

 「改革に向け、外形的な体制は整った。今後は問題を起こした経営トップの価値観、企業風土を変えなければならない。電力安定供給などの業務はもちろん大事だが、それ以上に社会からの信頼を損ねないことを優先しなければならない」

 --関電のコンプライアンス意識の何が問題だった

 「法律に違反しなければいい、と非常に狭く考えていた。コンプライ(comply)とは何かに従うこと。会社の経営理念、社会のルールに従うことが求められる」

 --コンプライアンス意識を高めるためには

 「『フェアな企業行動』『社会から受け入れられる企業』といった当たり前のことができなかった。若手らは経営層が起こした問題だと怒り、両者に溝ができている。役員は総稼働時間の5%をコンプライアンス研修にあてるなどし、自分の言葉で社内に伝えるようにならなければいけない」

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