関電金品問題1年(1) 信用失墜底なし 今度は新旧経営陣が法廷で真っ向対立

 関西電力役員らによる金品受領問題は27日で公表から1年。ガバナンス(企業統治)改革を掲げる関電だが「内向き」の企業体質の払拭は道半ば。問題にからんで関電側は旧経営陣5人に損害賠償請求訴訟を起こしたが、5人は「法的責任はない」と対決姿勢を鮮明にしている。信用が失墜した巨大企業は今も混迷の中にいる。

 関西電力は6月、旧経営陣の5人に約19億円の損害賠償を求めて提訴。ただ関電と、被告の主張は大きく食い違っている。

 被告は、八木誠前会長▽岩根茂樹前社長▽森詳介元相談役-の歴代3社長と、豊松秀己元副社長、白井良平元取締役。いずれも6月、関電の取締役責任調査委員会(委員長=才口千晴・元最高裁判事)から、取締役として守ることが求められる注意義務に違反(善管注意義務違反)があったと認定された。

 訴訟の争点の一つは金品受領に対する認識だ。同調査委は旧経営陣らが福井県高浜町の元助役、森山栄治氏(故人)からの金品受領の事実を取締役会に報告せず返却や受領拒否もしなかったと認定。「深刻な信用失墜を招いた」と断じた。

 ただ被告側は大阪地裁に提出した答弁書で真っ向から反論。《法令違反はおろか、コンプライアンス違反には該当しない》。金品は「預かり保管」に過ぎなかったと強調する。

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