【TOKYOまち・ひと物語】居場所ない少女の相談の場を 「若草プロジェクト」代表理事の大谷恭子さん(1/2ページ) - 産経ニュース

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TOKYOまち・ひと物語

居場所ない少女の相談の場を 「若草プロジェクト」代表理事の大谷恭子さん

【TOKYOまち・ひと物語】居場所ない少女の相談の場を 「若草プロジェクト」代表理事の大谷恭子さん
【TOKYOまち・ひと物語】居場所ない少女の相談の場を 「若草プロジェクト」代表理事の大谷恭子さん
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 虐待や貧困、性被害などで生きづらさを抱える若い女性らの相談に乗る「まちなか保健室」が秋葉原駅近くでこの夏、開設された。常駐する専門家らが悩みに耳を傾け、必要な支援につなげることを目的とした施設だ。運営する一般社団法人「若草プロジェクト」の代表理事で、弁護士の大谷恭子さん(70)は「行政の相談窓口はハードルが高い。彼女たちの駆け込み寺として、安心して相談できる場所にしたい」と語る。(王美慧)

 《助けて》《死にたい》《どうしたらいいか、わからない》

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が出された4月ごろ、同法人が運営している無料通信アプリ「LINE(ライン)」などの相談窓口には、こうした相談が連日寄せられた。

 貧困や家庭内暴力(DV)、いじめ、性被害…。さまざまな事情を抱えた18、19歳の少女を中心とした20代までの若い女性らからの相談だ。「コロナを理由に相談件数が倍増した。例えば、父親が家にいることで家庭内に居場所がなくなり、自粛期間で学校や仕事場にも逃げ場がない子が増えた。そういった少女たちの受け皿が必要だと実感した」。大谷さんは、そう強調する。

 最善の手立て伝え

 秋葉原駅から徒歩約10分。小さな心療内科だった医院を改装した「まちなか保健室」(千代田区)は、7月に開設した。ライン相談を寄せた女性らと専門家が面談したり、会話を楽しんだりなどし、いつでも気軽に集える「居場所」として活用している。

 運営するのは、弁護士や保護司などで作る「若草プロジェクト」。家庭環境が厳しく、貧困や虐待などで苦しむ若い女性を支援しようと、平成28年に発足した。大谷さんが、元厚生労働事務次官で同法人の代表呼びかけ人でもある村木厚子さんらとともに「今、世の中で誰が一番置き去りにされているのか」を考えた結果、生まれた団体という。緊急避難できるシェルターを作るなど、幅広い活動を全国で展開している。