【医学部受験の現場から(20)】どこにも解答がない「変化の組み合わせ」への対応力(1/2ページ) - 産経ニュース

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医学部受験の現場から(20)

どこにも解答がない「変化の組み合わせ」への対応力

 ここ最近まで、河合塾があちらこちらの保護者講演で「高大接続教育改革」が行われる理由をご説明するのに、キャシー・デビッドソンという研究者の発表を紹介してきた。いわく、「2011年にアメリカの小学校に入学した子供たちが就職する頃、65%の子供はその時に存在していなかった職業に就くだろう」。

 これは、社会の「グローバル化」や、「変化に対応する力」が必要な時代が到来することを示す象徴的な言葉だ。日本における今回の教育改革は、そんな「変化する世界」に子供たちが備えるために行われる、ということだ。

 わずか半年前には、「お話としては面白く拝聴した」程度の反応しか示していなかった保護者の方々だが、果たして今はどうだろう。

 新型コロナ禍がもたらしたものは、社会不安や経済への影響だけではなく、社会の変化に対応する「人の意識」にも及ぶだろう。今の世界では「変化が急速に起こる」ことは驚きではなく、ごく自然な流れで捉えられているに違いない。

 人々は生活パターンそのものを変化させて、新しい時代に対応しようとしている。近頃は何でも「お取り寄せ」や「オンライン」が定番になった。最近は買い物をスマホやパソコンですませることは多くなったし、「Uber Eats」を利用して夕食をすませることも普通のことだ。

 半年前には「特殊」だったことが今では「日常」のことになっている。私もリモートアクセスの在宅勤務が日常のことになりつつある。未経験で不安だったことが、今はたいしたことに思えないのはとても不思議だが、人間とはそのようなものだろう。