香美・国道9号沿いのうどん自販機いよいよピンチ 製造から40年以上、部品なく 

コーナーでも、人気のうどん自販機。今夏大きな故障に見舞われたが、13日から販売を再開した=香美町村岡区の「コインスナックふじ」
コーナーでも、人気のうどん自販機。今夏大きな故障に見舞われたが、13日から販売を再開した=香美町村岡区の「コインスナックふじ」

 香美町村岡区の国道9号沿いにある各種自動販売機コーナー「コインスナックふじ」で、全国的にも珍しい昭和製のうどん自販機が今夏、大きな故障に見舞われた。幸い修理が完了し、13日から販売を再開したが、「故障中」は大勢のうどん自販機ファンから復旧を待望する声が相次いだ。オーナーは「40年以上休まず動いている自販機。代替部品もなく、今度はいつ動かなくなるか」と復活に安(あん)堵(ど)しつつも、今後の状態を心配している。

 オーナーの藤村学さん(54)によると、同コーナーは父親が昭和51年にオープンした。たばこや清涼飲料水などの自販機を設置し、飲食できるテーブルや椅子も用意。国道を往来するドライバーが、一息つける場所となっている。

 うどん自販機は大手電器メーカー製のものを開業当初に新品で導入した。現在は1杯300円で販売しており、1日約15杯分を朝にセットし、藤村さんが自販機の点検がてら、うどん入り容器を補充している。

 同型の自販機は昭和50年代前後に約20年間製造されたというが、現在は生産中止に。現役機は全国的にも希少とあって、専門誌などで紹介され、今や「全国から食べにくる」(藤村さん)という人気ぶり。関西風の自家製だしも「おいしい」と好評で、土、日曜日には最大30杯が売れるという。

 年代物のため、これまでも小さなトラブルはあったが、今回は8月末にめんを冷やすメインの冷蔵機能が初めて故障した。代わりの部品が製造されていないため、修理業者を探すのに時間がかかったという。

 その間、自販機に「故障中」の張り紙を出すと、大勢の人から「早く直して」「いつ食べられるのか」といった復活を待ち望む声が次々と寄せられた。

 藤村さんは「近くには大手コンビニ店もあり、自販機だけの営業は厳しいが、うどん自販機が支持されていることが改めて分かった。これからも大切に守っていきたい」と話した。