いきもの語り

「鳩舎に帰ってきた」感動の瞬間 ハトレースに情熱、及川茂さん

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 ハトレースは、同一地点から同時に放鳩し、誰のハトが早く帰ってくるかを競う。長距離の上、雨や風などの天候の変化や猛禽(もうきん)類の襲撃など過酷を極める。

 レースを戦い抜く強いハトを育てるため、日々、心がけているのが規則正しく管理すること。「ハトは体内時計があるので、餌や調教も決まった時間に行う。学生時代、デートしていても、喫茶店に彼女を残して餌をあげにいったこともある」と笑った。他にもカルキを抜くため、くみ置きした水を与えるなど、餌にもこだわる。レース後は筋肉の疲れをとるため温浴させたり、マッサージをしたり入念なケアを行う。

 「ブラッドスポーツ」とも呼ばれ、血統が重視されるハトレース。及川さんは若大将系の近親交配で優勝を重ねたが、近親交配は体質虚弱化などのリスクもある。若大将系と交配させるため「シャンテリー系」「コンピューター系」という系統もつくり、レースで結果を残していく。

 ハトレースに人生をささげてきた及川さん。その情熱はあせない。

 「若大将の血統を受け継いだハトで、また日本一のタイトルを獲りたい」

(本江希望)

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