【ワシントン=平田雄介】マクナニー米大統領報道官は9日、ノーベル平和賞の来年の受賞候補にトランプ大統領が推薦されたと発表した。イスラエルとアラブ首長国連邦(UAE)の国交正常化の合意を仲介したことが評価されたという。
米FOXニュースなどによると、トランプ氏を推薦したのはノルウェーの右派の国会議員。この議員は2018年にも「韓国と北朝鮮に和解をもたらす努力」を理由にトランプ氏を19年の候補に推薦していた。平和賞の推薦資格は各国の閣僚や議員、大学教授らが持っており、推薦が受賞に直結するわけではない。
トランプ氏を推したノルウェーの議員はFOXの取材に対し、「トランプ氏は近年の受賞者より実績がある」と主張。09年に「核兵器なき世界の平和と安全を追求した」として受賞したオバマ前大統領には「何も実績がない」と述べた。選考にあたるノルウェーのノーベル委員会には「事実に基づいて(授賞の可否を)判断すべきだ」と注文を付けた。
イスラエルとUAEは8月に国交正常化で合意。15日に米ホワイトハウスで合意文書の署名式に臨む。