「チームを助けられた」 2得点の川崎・三笘

【サッカーJ1横浜M対川崎】後半、交代して、ベンチに戻る川崎・三笘薫=日産スタジアム(撮影・蔵賢斗)
【サッカーJ1横浜M対川崎】後半、交代して、ベンチに戻る川崎・三笘薫=日産スタジアム(撮影・蔵賢斗)

 首位を独走する川崎で23歳ルーキーの勢いが止まらない。0-1で迎えた前半33分、三笘(みとま)は左サイドでボールを受けると横浜Mペナルティーエリア内へ。細かいボールタッチから「狙っていた」と相手DFの股下を抜く技ありの右足シュートで同点弾。後半5分には右サイドの旗手(はたて)へパスするとすかさず相手ゴール前へ進入。折り返しを左足でたたき込んで勝負を決めた。背番号18は「チームを助けられた」とはにかんだ。

 神戸のイニエスタにあこがれ、1対1の練習を繰り返して磨いたドリブル突破が武器。それ以上に際立つのがプロ1年目で、今季チームトップの8ゴールを奪う決定力の高さだ。

 川崎の下部組織から進学した筑波大では、攻守にわたり多くの役割を求められた。「ゴールを奪うのは得意じゃないけど、ここ(川崎)では(大学時代に比べ)少ない負担の中でプレーできている」と長谷川の負傷で回ってきたチャンスを生かし、ゴールで存在感を見せつける。

 上々のデビューシーズンにも慢心はない。「23歳は若くない。チームを引っ張る気持ちはある」と三笘。昨季ホーム最終戦で1-4で敗れた相手に雪辱を果たした余韻に浸ることなく、前進を続けていく。(五十嵐一)

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