激戦州でトランプ氏の猛追目立つ バイデン氏、「ヒラリー氏の二の舞い」に危機感 米大統領選まで2カ月 

トランプ大統領(AP=共同)
トランプ大統領(AP=共同)

 【ワシントン=黒瀬悦成】11月3日の米大統領選まで2カ月。再選を目指す共和党のトランプ大統領(74)は、民主党大統領候補のバイデン前副大統領(77)に支持率で劣勢にあったのが、8月に入ってから激戦州を中心に追い上げを見せ、徐々に接戦の様相が強まってきた。

 米政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティクス」がまとめた両候補の全米平均支持率は2日現在、トランプ氏が42・2%、バイデン氏は49・7%で、同氏がリードを保っている。

 ただ、同サイトによれば勝敗を左右する「激戦州」に位置付けられる中西部ウィスコンシン、ミシガン、東部ペンシルベニア、南部ノースカロライナ、フロリダ、西部アリゾナの6州での平均支持率はトランプ氏が45・5%で、バイデン氏48%との差はわずか2・5ポイントだ。7月24日時点でのバイデン氏との差は6・3ポイントだったことから、トランプ氏の猛追傾向は明白だ。

 中でもトランプ氏の健闘が目立つのは、バイデン氏の出身州で、バイデン陣営の本部があるペンシルベニア州。モンマス大が今月2日発表した世論調査結果では、同州での両者の支持率の差は7月中旬の13ポイントから一気に4ポイントに縮まった。

 さらに、同サイトの分析では、トランプ氏の激戦6州での支持率(2日現在)は、同氏が勝利した2016年の前回大統領選の同時期比で0・8ポイント上回っていた。民主党の間では、前回大統領選で最後まで優勢を維持しながら敗退したクリントン元国務長官の二の舞いをバイデン氏が演じる恐れも排除できないとして、危機感を強めつつある。

 トランプ氏の勢いがここへきて回復傾向にあるのは、新型コロナウイルス危機に関し1日あたりの新規感染者数が8月から減少傾向に転じたことや、経済が株価の上では回復基調を示すなど、「正常化」への展望が多少開けてきたことが要因とみられている。

 また、バイデン氏が新型コロナ感染対策を理由に先週まで自宅から選挙活動を行う「穴熊戦術」に徹していたことも支持低下につながった可能性がある。