昨年7月の参院選広島選挙区をめぐる買収事件で、公選法違反(買収、事前運動)の罪に問われた前法相の衆院議員、河井克行被告(57)と、妻の参院議員、案里被告(46)の第3回公判が1日、東京地裁(高橋康明裁判長)で開かれた。検察側は、克行被告が案里被告の選挙事務所スタッフらに対し、自民党広島県連から最新の支援団体名簿を入手するよう指示したとの内容を含むスタッフの供述調書を読み上げた。実際には県連から提供を拒まれたとしている。 午後にはスタッフ本人が出廷して初めての証人尋問が実施される予定。
河井夫妻はそれぞれ、地元議員らへの現金供与をおおむね認めた上で買収の意図は否認し、無罪を主張している。8月28日に開かれた第2回公判では、検察側が現金を受け取ったとされる地元議員ら139人の証人尋問を申請。地裁は選挙事務所スタッフら4人の尋問を採用、他の証人については追って判断するとした。